手元供養は2000年代に入ってから登場した新しい供養方法です。
お墓がない、遺骨をお墓にいれるのが寂しいなどさまざまな事情から自宅や近辺に安置し供養する
分骨して身につけるという方法も行われている供養の仕方です。
お骨は墓地に埋葬しなくてはならないと考えてしまいますが自宅や仏壇に安置して供養するのは
法律上問題ないんですね。
特にLGBTQの方たちには有益な情報です。
では、詳しく見ていきましょう。
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手元供養とは?
手元供養とは、遺骨のすべて、一部に関わらず自宅などで供養することをいいます。
手元供養が増えているワケ
手元供養が増えているのは次の原因があります。
・お墓参りに行ける身近な距離にお墓がない
・お墓を購入するにはハードルが高い
・実家や田舎のお墓を管理できない
・自宅に仏壇を置けない
・お墓にいれるのは可哀想、寂しい
などの理由から手元供養をする人が増えています。
手元供養はじめかた
手元供養のタイミングは?
手元供養はいつから始めなければ行けないと決まりはありません。
遺骨のすべてにするか、一部にするか?
手元供養にする前に、遺骨をすべて手元供養にするのか一部にするのか考える必要があります。
分骨にする際は、自治体に証明書を交付してもらわなければならないのか墓地、
霊園管理者に交付してもらわなければいけないのか確認しましょう。
分骨する際の注意点
お墓に納骨する際は、四十九日の法要で納骨されることが多いためその前に分骨が必要な場合は分骨します。
お墓によっては、「分骨証明書」が必要な場合もありますので確認が必要です。
「分骨証明書」は、一旦分骨して分けたあと自分で管理ができなくなった際納骨した遺骨に合わせる時に
必要となるので将来のことも考えて証明書をどうするかを考えておきましょう。
分骨する際は、ご自身で行えます。
法律的に大丈夫?
それでは、手元供養は法律的に問題ないでしょうか?
知られたら逮捕されたりしないでしょうか?
遺骨に関して「墓地、埋葬等に関する法律」で定められており、勝手に好きな場所に埋葬するのは、
法律違反になります。
自宅や仏壇に安置して供養することは法律上問題ありません。
必ずしも墓地に埋葬しなければならないと決まっていません。
ただ、亡くなった遺体を自宅などに放置するのは刑法190条(死体損壊等)死体遺棄罪になります。
仏教の教えでも、納骨しないと成仏できないと思われているかもしれませんがこれは俗説です。
お釈迦様が亡くなった際に8人の弟子がご遺骨を分骨したと伝えられています。
メリット・デメリット
手元供養のメリット
・故人と繋がりを身近に感じられる。
納骨していないので存在をいつも感じられる。
・納骨に際しての寂しさ、悲しみを和らげる。
納骨後の喪失感を感じなくてすむ。
・お墓を用意しないので、費用の負担が少ない。
お墓を購入する必要がないので、経済的に負担が軽くすむ。
・お墓参りにいく時間が短縮される。
お墓参りにいく準備も、何時間もかけてお墓にいかなくてすむ。
手元供養のデメリット
・親戚や周囲から理解をえられない。
火葬後は納骨すると常識になっているので、理解してもらえない。
・反対される可能性がある。
納骨しないことを理解されず、反対される可能性が高い。
・自分が管理できなくなった場合、もとに戻す手間がかかる。
納骨したあとに、分骨した遺骨を自分で管理ができなくなった際に
埋葬した骨壺に戻す手間が、かかる可能性がある。
・紛失のおそれがある。
分骨したアクセサリーなどを紛失する可能性がある。
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仏壇とは違う?
常識であれば、宗派による仏壇を用意し御位牌を安置して供養すると思います。
手元供養にでは、仏壇を用意することがほとんどなく故人の好みに合いそうなディプレイをしたり
ステージで手元供養の飾り台として使用されたりします。
自宅がマンションなどで仏壇を置くスペースがない場合に省スペースでステージを使って、
供養品と一緒にお祀りできます。
供養品を用意する
手元供養品は仏壇と違い、コンパクトにすることが多いのでステージでは、故人様をお祀りするため
故人様が好きだった色や身に身に付けていたものなど供養品として選んでいただくのもオススメです。
骨壺
骨壺は、全骨か一部かで大きさが変わります。
ミニ骨壺などは、限られたスペースにも保管できまた、遺骨をパウダー状に加工してより小さな骨壺に、
収納してくれる業者もあります。
アクセサリー
ペンダントや、指輪などに遺骨を収めるアクセサリーもあります。
キーホルダー
アクセサリーと同じように、遺骨の一部をキーホルダーに収めるという方法もあります。
キーホルダーは常に持ち歩くものに付けられるため一層身近に感じられます。
ステージ
ステージは供養台でミニ仏壇とも言われます。
マンションなどでは仏壇が設置できない場合も多いため手元供養のスタンダードになっています。
残った遺骨の供養方法
手元供養するための遺骨を、手元供養へ移動したあとの残った遺骨は、お墓があれば納骨するのが普通です。
お墓がなく、墓地を用意できない場合は以下の方法があります。
樹木葬
シンボルツリー周辺に、骨壺や遺骨を埋葬する方法です。
墓守をする必要がないため、継承をしなくてすみ、お墓の管理をあとの代に残さないお墓になります。
永代供養墓
霊園などに遺骨を預け、供養してもらえるお墓です。
永代にわたって供養してもらえるので安心感があります。
散骨
遺骨をパウダー状に加工して、海や山などに散骨する方法です。
散骨をするにあたって、心配なのが法律に触れないかですよね。
「墓地、埋葬等に関する法律」で禁止されている埋葬に当てはまらないため、
行うことは法律上問題ありません。
すべて散骨してしまうと、後で寂しくなったりする可能性もあるので散骨する前に熟考する必要があります。
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ペットはどうする?
ペットの手元供養は人と同じです。
ご遺体を火葬したあとに、骨壺におさめてステージに安置し供養します。
火葬していれば、手元供養する際に法律に触れることはありません。
まとめ
近年、お墓を確保することが難しくましてや自宅の近くにお墓を用意することは容易ではなくなってきました。
新しい供養方法として、登場したのが手元供養です。
自宅に骨壺をステージで安置しいつでも供養でき、お墓に行かなくてもよくなります。
この記事では、LGBTQの方たちの事情をメインに執筆しています。
パートナーが亡くなったとき、お墓の問題があり自分のもとにずっと遺骨を安置して供養し、
悲しみや寂しさも癒やされます。
もちろん、どなたでも手元供養はできますのでひとつの考え方として考えていただけたら幸いです。
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